観音寺城 (6)

 

観音正寺坊院群(2)

坊院群A (伝進藤・後藤邸) (2)

坊院群A(伝進藤・後藤邸)は、石垣・石塁によって直線道路、坊院区画とも整然と築かれています。16世紀代の中心的な「谷」(坊院群)であり、主要伽藍との位置関係からも、おそらく、中世を通して中心的な坊院群として維持・整備されてきたのだと思います。

観音正寺坊院群A伝進藤邸前石垣
(1) 【伝進藤邸前面石垣・石段】
2024年3月撮影。
観音正寺坊院群A伝進藤・後藤邸間
(2) 【坊院群A(伝進藤・後藤邸間)参道】
2024年3月撮影。
観音正寺坊院群A伝進藤・後藤邸間
(3) 【坊院群A(伝進藤・後藤邸間)参道】
下から。右手石塁中央付近に埋門。2024年3月撮影。
観音正寺坊院群A伝進藤・後藤邸間
(4) 【坊院群A(伝進藤・後藤邸間)参道】
下から。2024年3月撮影。
観音正寺坊院群A伝進藤・後藤邸間
(5) 【坊院群A(伝進藤・後藤邸間)参道】
上から。2024年3月撮影。
伝後藤邸埋門
(6) 【伝後藤邸 埋門(うずみもん)】
参道側から。2022年3月撮影。埋門については次回の投稿でまとめます。
観音正寺坊院群A伝進藤・後藤邸間下部
(7) 【坊院群A(伝進藤・後藤邸間)参道下部】
的場下部。伝進藤・後藤邸間)参道の延長下にあります。櫓門でもあったような石垣です。ただし、この下部に明確な道は認められません。
【坊院群A(伝後藤邸)中央参道】動画
2022年4月撮影。
観音正寺坊院群A伝後藤邸前石垣
(8) 【伝後藤邸前面石垣
(A)2024年3月、(B)2022年12月撮影

伝進藤・後藤邸前面の石垣は切岸上部に築かれ、(8)の石垣は長さ33.6m、高さは最大で3.9mをはかります。伝進藤・後藤邸全体では長さ82m、最も高い石垣は伝後藤邸東端で5.9mです(滋賀県教育委員会 2011年)。
この石垣は、個人的には観音正寺・観音寺城では最も新しい段階のものではないかと思っています。切岸、前面の平坦地を含め、六角氏によって坊院群前面が観音寺城の外郭として改修されたのではないか考えています。本谷道坊院群A手前や、前回紹介した伝後藤邸中央下部の道は、鋭角・直角の折れをもっていて「城郭」的です。「城郭」については、改めて投稿します。

伝後藤邸石垣
(9) 【伝後藤邸前面石垣 整備状況】
(A)2021年12月、(B)2022年12月、(C)2024年3月撮影。
伝進藤・後藤邸図
【掲載写真位置図】

「伝●●邸(丸)」はあくまでも曲輪(坊院)の固有名として使用するだけで、実際にその家臣屋敷であった可能性はまったく考えていません。

家臣名については こちら、「坊院」など城郭寺院については こちら にまとめてあります。

参考文献は、「観音寺城投稿一覧」にまとめてあります。

観音寺城(7)に続きます。


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